レポート

株式会社三起ほか1社

2002/07/16

TDB企業コード:581572238 大阪府大阪市天王寺区   特別清算開始決定受ける 負債70億円

「大阪」 金融庁より経営破綻認定を受け、近畿産業信組に事業譲渡された信組関西興銀の関係会社、(株)三起(資本金1000万円、大阪市天王寺区逢坂2-3-2、清算人今泉純一弁護士)及び(株)幸英(資本金1000万円、同所、同清算人)は、それぞれ4月30日開催の臨時株主総会で解散を決議し、5月1日に大阪地裁へ特別清算を申請、6月17日に同地裁より特別清算開始決定を受けていたことが判明した。

 申請代理人は2社とも中島清治弁護士(大阪市中央区北浜2-3-6、電話06-6231-1700)。

 (株)三起は、1969年(昭和44年)6月に奈良県橿原市で設立。不動産売買・賃貸などを営んでいたが、不動産投資の失敗から資金繰りが悪化。90年2月には信組関西興銀の傘下に入り大阪市内に本店を移転、その後、自己競落業務に転換していた。

 (株)幸英は、1992年(平成4年)6月に信組関西興銀のグループ会社として自己競落業務を目的に設立。大阪市西淀川区、港区、高槻市などで自己競落物件を所有し、不動産賃貸管理を手がけていた。

 両社ともに、実態は信組関西興銀のダミー会社で、同信組が2000年12月に金融再生委員会(当時)から破綻認定を受け、今年1月に近畿産業信組に事業譲渡されたことから、連鎖して事業に行き詰まり、経営破綻したグループ会社の整理清算の方針の下、今回の措置となった。

 申請時の負債は(株)三起が約40億円、(株)幸英が約30億円で、2社合計では約70億円。

 なお、信組関西興銀のグループ会社の倒産は7社目となった。