レポート長崎オランダ村株式会社

2002/06/13

TDB企業コード:850195618 長崎県西彼杵郡 テーマパーク経営の第3セクター 特別清算開始決定受ける 負債4億8000万円

「長崎」 長崎オランダ村(株)(資本金1億円、西彼杵郡西彼町喰場郷1686-3、清算人吉田純一氏)は、3月22日に長崎地裁へ特別清算を申請していたが、5月27日に特別清算開始決定を受けていたことが判明した。

 申請代理人は井上智夫弁護士(福岡市中央区赤坂1-14-22、電話092-738-1323)。

 当社は、1997年(平成9年)4月、テーマパーク経営のハウステンボス(株)の一部門であった「長崎オランダ村」を分離独立する形で設立されたテーマパーク経営業者で、ハウステンボス(株)や親和銀行のほか、地方自治体の西彼町等の出資も得た第3セクター。

 「長崎オランダ村」は、83年7月、大航海時代のオランダを再現したテーマパークとして開園され、レンガ造りのオランダの街並を再現し、ピーク時の90年度には入場者数が約200万人に達していた。当初の経営はハウステンボス(株)が行っていたが、97年4月にはハウステンボスから分離独立し当社が運営にあたっていたものの、2000年度には入場者数が約23万人にまで落ち込み、2000年3月期の年収入高は約10億5100万円と低迷していた。

 この間、ハウステンボス(株)も、入場者数の減少から業績が悪化したため、昨年10月にはメーンバンクの日本興業銀行などから債権放棄を受けるほか、グループの不採算部門であった「長崎オランダ村」の閉鎖を決定。施設は同月に閉鎖され、当社は今年3月1日に株主総会の決議により解散し、3月22日に長崎地裁へ特別清算を申請していた。

 負債は約4億8000万円。