レポート

第一家庭電器株式会社

2002/04/16

TDB企業コード:985400789 東京都新宿区 東証1部上場の大手家電量販店 民事再生手続き開始を申請 負債339億円

「東京」 東証1部上場の第一家庭電器(株)(資本金194億164万6000円、東京都新宿区新宿6-23-15、代表國分忠男氏、従業員342人)は、4月16日に東京地裁へ民事再生手続き開始を申請した。
 申請代理人は、片山卓朗弁護士(港区赤坂2-3-2、電話03-5545-6471)ほか2名。

 当社は、1958年(昭和33年)10月に家庭用電気器具の販売を目的に設立された。エアコン、テレビ、冷蔵庫など家電製品の販売・修理を中心に、59年に秋葉原、川崎、新宿の3店舗を開設して以降多店舗化を図り、64年に東証2部へ上場、74年には東証1部上場を果たした。1都10県に販売拠点をもつ地域密着型の大手家電量販店として高い知名度を持ち、アフターサービスの充実から顧客の信頼も厚く、89年には直営店とFC店の合計が200店舗を突破、91年2月期には年売上高約907億4200万円を計上していた。

 バブル崩壊後は、価格破壊が進行して業績が悪化、97年同期の年売上高は約670億7400万円にまで減少し、社債、ワラント債の償還資金を金融機関に依存していたことから借り入れ負担は重く、株価下落にともなう評価損を抱え、6期連続の欠損計上を余儀なくされていた。

 不採算店の業種転換や人員削減などリストラを行ってきたが、消費税引上げによる個人消費の低迷と競争激化で、後発だったパソコン関連の販売が落ち込んだうえ、夏場の天候不順からエアコン商戦も不調に終わり、97年8月中間期の売上げは約316億円、当期損失約27億円を強いられた。同年8月には取引先へ大量返品による在庫圧縮(約15億円)を行い、97年11月には前代表の個人保証した手形が出回ったことから対外信用が失墜、急きょ社長を交代して経営の立て直しを図った。98年1月に入り主力取引先が相次いで保証金を求めたため銀行からの緊急融資を受けてしのぐなか、同年2月に不採算店舗の閉鎖、商品在庫の削減、遊休資産の売却、人員削減などを盛り込んだ経営改善計画を発表した。

 2000年同期の年売上高は約330億円にまで落ち込み、9期連続欠損を計上、累積損失は約259億円に達し、2000年8月中間期には約59億円の債務超過に転落した。このため、2001年2月、6月にユーロ円建転換社債を相次いで発行するほか、同年10月には(株)ドン・キホーテ(東証1部上場、本社・東京)と資本・業務提携を行い、業態転換による店舗の活性化と効率化をめざしてきたが、業況を改善させることはできず、自力再建を断念した。負債は約339億円。

 なお、今年に入って上場企業の倒産は、京神倉庫(株)(負債233億円、京都市、4月会社更生法)に続いて15社目で、年間を通じて過去最悪を記録した1997年および2001年(14社)を上回って過去最高となった。
 また、関係会社でローン業務を手がける(株)第一クレジット(東京都)と家電店舗の設計・建築を手がける(株)イー・エヌ・シー(東京都)も同日、民事再生手続き開始を申請した。