レポート株式会社山勝真珠

（株）山勝真珠（資本金1億円、兵庫県神戸市中央区山本通2-5-3、山本泉社長、従業員280人）は99年12月31日に解散を決議し、代表清算人に伊丹浩弁護士（大阪市北区野崎町6-7、電話06-6312-3184）を選任、1月4日に神戸地裁へ特別清算を申請した。

同社は、1931年（昭和6年）4月創業、1948年（同23年）9月に法人改組した真珠養殖加工業者で、小売部門も併営していた。長年の業歴で神戸の真珠業界では大手の一つとして知られ、三重県伊勢市、愛媛県宇和島市などに養殖場・工場を有し、取り扱う真珠の60％は自社製品となっていた。

　販売ルートは国内70～80％、輸出20～30％のウェートで順次業容を拡大し、97年11月期には年売上高約120億円を計上していた。

　しかし近時は消費不況の影響から受注は減少し、98年同期の年売上高は約86億円にとどまり、またこの間、得意先の倒産から不良債権も累積し、厳しい資金繰りを余儀なくされていた。このため不採算部門であったゴルフ練習場や支店・営業所を閉鎖するなどリストラ策を講じ借入金の圧縮をすすめてきたが、受注面は好転せず、金融機関の支援も限界で今回の措置となった。

　負債は98年11月期末で約166億円。