レポート株式会社平成出版

2000/01/17

TDB企業コード:985430607 東京都中央区 総合出版業 旧商号:中央公論社 特別清算開始決定受ける 負債90億円

99年2月に読売新聞グループが設立した新会社の(株)中央公論新社に営業権を譲渡し、その後は主に清算業務を進めてきた(株)平成出版(旧商号=(株)中央公論社、資本金1億2020万円、東京都中央区京橋2-8-7、代表清算人岡田敏之氏)は、99年8月23日開催の臨時株主総会で解散を決議し、既に東京地裁へ特別清算を申請していたが、12月27日に開始決定を受けていたことがこのほど判明した。

 同社は、1886年(明治19年)4月に仏教学生の雑誌出版元として発足し、1899年(明治32年)に「中央公論」と改題して発行を続け、1926年(大正15年)1月法人に改組した。

 戦時中に一時解散を命じられ出版を停止したが、戦後「中央公論」(公称10万部)や「婦人公論」(同20万部)などを再開、以降は単行本全集をはじめとして出版活動を拡大させ、日本の知識階級の世論を反映するオピニオンリーダー的地位を保ってきた。また、書籍については中公文庫、中公新書としてあらゆる分野を手がける一方、1980年代には女性向け総合雑誌「マリクレール」(同12万部)を創刊させたほか、中公コミックスも発刊させるなど業容を拡大、92年11月期には年売上高約120億円を計上していた。

 しかし、その後は文芸誌の低調や雑誌部門の競争激化から業績が思うように伸長していなかったうえ、新刊雑誌の発行や不動産など設備投資に対する不良債権処理などで借入金は年売上高程度にまで達していた。

 96年2月には業績不振の責任をとる形で嶋中行雄社長が辞任する一方、不採算部門の解消、経費削減などを骨子とした再建を図っていたものの、奏功せず苦しい経営を余儀なくされていた。

 こうしたなか、98年12月、同社の営業権を読売新聞社の100%子会社(株)中央公論新社(東京都)へ譲渡することが正式に決定。99年1月の株主総会後には現商号へ変更し、以降、同社は清算業務を進めていた。

 負債は約90億円。