レポート株式会社オカハシ

2002/01/28

TDB企業コード:580105794 大阪府大阪市都島区 婦人服卸 自己破産を申請 負債50億円

(株)オカハシ(資本金2億136万1000円、大阪府大阪市都島区中野町2-5-21、代表岡橋庸之氏、従業員189人)は、1月28日に大阪地裁へ自己破産を申請した。
申請代理人は、辛島宏弁護士(大阪市北区西天満4-6-18、電話06-6311-1690)。
同社は、1948年(昭和23年)8月に(株)岡橋被服工業所として設立、68年7月に現商号となった。婦人服の卸売業者でシャツ(30%)、ジャケット(17%)、ボトムス(10%)、ブラウス(7%)ほかを扱い、自社ブランドやライセンスブランド商品を展開。大手量販店、通販業者を得意先として、ピーク時の90年7月期には年売上高約214億6000万円を計上していた。96年には大手商社と合弁で上海に縫製工場を立ち上げるなど業容の拡大を図り、船場における老舗アパレル問屋の大手1社として知名度は高かった。
しかしその後は、個人消費の冷え込みに伴い主力得意先である量販店からの受注が減少、また海外製品との価格競争なども加わり、2001年同期の年売上高は約110億4600万円にまでダウンしていた。97年以降は99年を除き経常段階で赤字計上を余儀なくされるなど、苦戦を強いられるなか、(株)長崎屋(2000年2月、会社更生法)、(株)そごう(2000年7月、民事再生法)、(株)靴のマルトミ(2000年12月、民事再生法)などに総額約3億円が焦げ付いていた。
今期に入っても(株)マイカル(2001年9月、民事再生法→11月に会社更生法に切り替え)に対し約1億6000万円が焦げ付き、同債権の償却負担から財務内容は急激に悪化し、取引先の警戒を招いていた。その後も相次ぐ得意先の破綻から、売り上げの減少に歯止めがかからず、先行き見通し難から今回の措置に至った。
負債は2001年7月期末時点で約50億円。