レポート

まるまつ株式会社

2002/01/24

TDB企業コード:580275542 大阪府大阪市西区 船場の老舗現金問屋 破産宣告受ける 負債70億円

「大阪」 まるまつ(株)(資本金9600万円、大阪市中央区南久宝寺町2-1-9、代表松井由佳氏)は、1月21日に大阪地裁より破産宣告を受けた。

 負債は金融債務を主体に約70億円の見込み。

 破産管財人は大澤龍司弁護士(大阪市北区西天満1-9-13、電話06-6361-6017)。

 当社は、1948年(昭和23年)4月創業、52年(昭和27年)4月に法人改組した船場の老舗現金問屋。「PLAZA1」、「PLAZA2」、「PLAZA3」店を展開、大手同業者と共同出資で会員制現金問屋を経営、94年2月期には年売上高約132億9600万円をあげていた。

 その後は、個人消費の冷え込みや得意先数の減少、リストラによる販売力低下などから、99年同期の年売上高は約74億6200万円まで減少し、店舗の取得資金など借入金負担の増大から赤字決算を余儀なくされていた。

 このため、「PLAZA3」店を仕入先8社で運用する業務委託店舗に変更するほか、所有不動産を関係会社に売却。2000年3月には関係会社によるフランチャイズ形態で「まるまつ福岡店」を福岡市天神地区に展開(同年10月閉鎖)していた。

 2000年6月には取引先に支払い延期を要請する一方、11月より卸売事業を(株)プラザまるまつ、ディ・エムまるまつ(株)(大阪市中央区)に営業譲渡し、両社からの不動産収入やロイヤリティー収入で再建を図る計画を進めていたが、(株)プラザまるまつ(2001年9月破産・大阪)の倒産で再建計画は頓挫し、社有不動産が大阪国税局から差押えとなるなど経営状態はさらに悪化していた。