レポート株式会社松屋

2002/01/15

TDB企業コード:820019155 福岡県大牟田市 福岡の老舗未上場百貨店 民事再生手続き開始を申請 負債78億円

「福岡」 福岡県大牟田市の老舗未上場百貨店、(株)松屋(資本金1億9000万円、大牟田市本町1-6-4、代表宮村雄二郎氏、従業員87人)は、1月15日に福岡地裁へ民事再生手続き開始を申請した。

 申請代理人は山田敦生弁護士(福岡市中央区大名2-10-1、電話092-721-4307)。

 当社は、1937年(昭和12年)10月に設立された老舗百貨店。大牟田市の繁華街に8階建て約1万600㎡の売場面積を持ち、地元では唯一の百貨店として、婦人・子供洋品32%、食料品20%、紳士洋品9%、身の回り品・その他衣料品13%、家庭用品6%、その他家電・家具など20%の比率で店頭、外商販売で営業し、ピーク時の82年2月期には年売上高約97億2000万円を計上していた。

 その後96年9月には総工費約5億円を投入し店舗の改装工事を実施したが、地元三池炭坑の閉山や消費低迷による売り上げ不振が続き、2001年同期の年売上高は約66億3800万円に減少し、約2900万円の赤字決算となっていた。また、2001年10月には大手スーパーが出店するなどさらに競争は激化していたうえ50億円を超える有利子負債を抱え余裕のない資金繰りを強いられていた。この間、98年6月には「大正町1丁目地区市街地再開発事業」計画が地元の再開発準備組合で承認されて、そのキーテナントになる予定であったが、2001年9月には計画が事実上挫折したことなどから、ここに来て自主再建を断念した。

 負債は約78億円。
 なお、当社は東証1部上場の大手百貨店(株)松屋(東京都中央区銀座)との資本関係は一切なく無関係である。