レポート

株式会社シンコ-ホ-ム

2002/01/09

TDB企業コード:400030172 愛知県名古屋市中区 不動産開発、販売 2回目不渡り 負債1400億円

「愛知」 (株)シンコーホーム(資本金9000万円、名古屋市中区新栄2-4-3、代表海部幸忠氏)は、2001年12月25日付で事業を停止していたが、1月9日に知多信金(名古屋南)で2回目不渡りを出した。

 当社は、1954年(昭和29年)9月創業、57年(昭和32年)3月法人に改組した戸建て住宅、マンションなどの開発・販売業者。名古屋市内及び近郊で物件の開発を積極的に進め、ピーク時の91年1月期には、折からの土地ブームに乗って名古屋市内の一等地の転売なども手がけ年売上高約483億7780万円を計上していた。

 バブル崩壊後は積極的な不動産投資に伴う多額の借入金が重荷となり金融機関への元本返済猶予と金利の減免を要請する一方、関係会社のシンコー管理サービス(株)にマンションや住宅の販売業務を移管し、当社は担保物件の任意売却による債務の圧縮を中心的な業務としたことから、業容は大幅に縮小され、2001年同期の年売上高は約41億9000万円に低下していた。

 こうしたなか、2001年11月には当社の旧住専への債務返済をめぐり担保物件の売却代金の一部を詐取した容疑で、シンコー管理サービス(株)の社長で当社の元常務取締役であった海部俊一氏が逮捕・起訴される事件が発生、対外信用は著しく低下。さらに、グループのシンコー管理サービス(株)(負債約51億4900万円)とエスケイ住宅販売(株)(負債約9億7200万円、2社とも1月8日掲載)は、昨年12月27日に名古屋地裁へ自己破産を申請し、同日付けで破産宣告を受けていた。

 負債は約1400億円。