レポートパシフィックモーゲージ株式会社

2001/11/27

TDB企業コード:986057256 東京都中央区 事業者向け不動産担保貸付 破産宣告受ける 負債2500億円

パシフィックモーゲージ(株)(資本金17億8980万円、東京都中央区日本橋堀留町1-5-12、伊藤正徳社長)は、11月22日に東京地裁へ自己破産を申請、同日、同地裁より破産宣告を受けていたことが判明した。
破産管財人は竹村葉子弁護士(新宿区新宿2-8-1、電話03-3356-5251)。
同社は、貸金業を目的として1988年(昭和63年)2月に設立された。事業者向け不動産担保貸付を主力に、有価証券担保貸付なども手がけていた。融資先はデベロッパーを中心に展開、取引行からの紹介案件なども扱い業容を急速に拡大し、90年9月期には年収入高約302億700万円を計上していた。
バブル経済崩壊後は、不動産市況の低迷に加え、景気低迷による融資先企業の業績悪化から延滞債権の増大を招くこととなり、業務を縮小、債権回収に注力していたことで、98年3月期(91年より決算期変更)の年収入高は約48億円にまで落ち込んでいた。
不動産価格下落による担保余力の低下から、債権回収は思うように進まなかったうえ、多額の借入金を抱えていたことで資金繰りは逼迫。また、貸倒引当金の計上などで毎期大幅な欠損計上を余儀なくされるなど、苦しい運営を余儀なくされていた。
負債は約2500億円。