レポートケイジーシイ株式会社(旧商号・ニチゴ)

2001/09/11

TDB企業コード:580208942 大阪府大阪市西区 不動産賃貸・事務機器リース 破産宣告受ける 負債345億8225万円

「大阪」 ケイジーシイ(株)(旧商号・ニチゴ(株))、(資本金2億2000万円、大阪市中央区南久宝寺町1-3-9、代表酒井滋男氏)は、8月3日債権者の整理回収機構より大阪地裁に破産を申し立てられていたが、9月11日に同地裁より破産宣告を受けた。
 破産管財人は出水順弁護士(大阪市北区西天満4-7-1、電話06-6365-7770)。

 当社は、1965年(昭和40年)10月に砕石業を目的に広田商事(株)の商号で設立。72年よりゴルフ場経営に転換して、商号を京阪企業(株)に変更、その後78年8月には日本ゴルフ興業(株)、90年3月にニチゴ(株)へと変更し、さらに97年12月には現商号に変更していた。従来、ゴルフ場・ホテル・ノンバンクの運営を行うグループ各社の統括企業で、「ニチゴ」の名称で関西地区において著名で、78年6月の京阪ロイヤルゴルフクラブ(18ホール、滋賀県大津市)の本格稼動を皮切りに相次いでゴルフ場をオープンさせ、93年5月期の年収入高は約111億7000万円を計上していた。

 バブル崩壊後の不況で会員権販売の低迷やフィー収入の減少で、減収基調に転じ、97年同期の年収入高は89億7800万円まで落ち込んでいた。また、関連ノンバンクの支援や約300億円の貸付金の固定化から経営が悪化していた。このため、同年6月には、名阪ロイヤルゴルフクラブ、川西ロイヤルゴルフクラブ、青森ロイヤルゴルフクラブなどの各コースを分社化し、当社はグループ各社に対する不動産賃貸及び事務機器リース業に専念する一方、関係会社を売却するなどリストラに着手していたが、業績の悪化に歯止めが掛からず、97年12月には大阪地裁に和議開始を申請。
 しかし、和議に対し一部債権者の同意が得られなかったことから、99年2月には和議を取り下げ、関連会社(株)大阪日日新聞社の株式を売却するなど、任意での経営再建を目指していた。しかし、2000年5月期の収入高はリース・賃貸収入中心に約1億6000万円に留まる一方、ここ3期は過去の不良債権処理や不動産の処分損で巨額の当期欠損を余儀なくされ、大幅債務超過に転落し、経営は破たん状態となっていた。 こうしたなか、債権回収を進める整理回収機構から大阪地裁に破産を申し立てられていた。

 宣告時の負債は債権者約38名に対し、約345億8225万円。