レポート

大倉株式会社

2001/09/06

TDB企業コード:580164418 大阪府大阪市中央区 婦人服卸 民事再生手続き開始を申請 負債59億5000万円

 大倉(株)(資本金1億3200万円、大阪府大阪市中央区船越町2-2-10、大倉誠社長、従業員154人)は、9月3日に大阪地裁へ民事再生手続き開始を申請し、5日に保全命令を受けた。
申請代理人は、田中美智男弁護士(大阪市北区西天満4-10-19、電話06-6363-2940)。
 当社は、1952年(昭和27年)10月に設立された婦人服の卸売業者。自社ブランド「ビビリーライク」、「アミーファー」、「クプトエゼ」、「マダムソフィア」を有し、スカート・パンツ62%、ジャケット8%、ブラウス8%、コート5%、ベスト7%、スーツ6%、ワンピース3%、その他1%を企画し、百貨店や専門店、量販店、通販業者向けを主体に販売。東京に支店・分室、箕面市には大規模物流センターを開設するなど積極的に展開し、ピーク時の92年7月期には年売上高約183億8200万円をあげていた。

 個人消費の低迷、主要得意先である百貨店や専門店の業況悪化から、95年同期には年売上高約140億2300万円に落ち込んでいた。以降も売り上げは減少、経常欠損を余儀なくされていた。このため、大規模な人員削減や所有不動産の売却等のリストラを行い、99年同期に一度は黒字に転じたものの、2000年同期の年売上高は約64億900万円と大幅に減少、2000年2月に(株)長崎屋(東京都、会社更生法、2000年5月23日ほか掲載)の倒産で約6700万円が焦げ付くほか、保有していた同社株の評価損が発生したことから、商品処分損、固定資産売却損等と合わせ約6億9400万円の最終赤字を計上していた。その後も受注の減少に歯止めがかからず、今回の措置となった。

 申請時の負債は約59億5000万円。