レポート

マツオインターナショナル株式会社など2社

2025/12/11

TDB企業コード:581037563 東京都渋谷区 婦人服の企画販売 会社更生法の適用を申請 負債111億1194万円

「東京・大阪」 マツオインターナショナル(株)(資本金5000万円、登記面=東京都渋谷区幡ケ谷2-39-8、代表松尾憲久氏)と、松尾産業(株)(TDB企業コード:580317231、資本金3850万円、登記面=大阪市西区阿波座1-4-14、同代表)は、12月11日に大阪地裁へ会社更生法の適用を申請した。

 申請代理人は北野知広弁護士(弁護士法人大江橋法律事務所、大阪市北区中之島2-3-18、電話06-6208-1500)ほか11名。保全管理人には、中森亘弁護士 〈北浜法律事務所・外国法共同事業、大阪市中央区北浜1-8-16、電話06-6202-9557(専用ダイヤル)〉が選任されている。

 マツオインターナショナル(株)は、1958年(昭和33年)5月創業、85年(昭和60年)12月に法人改組された。全国を商圏にミセス・シルバー層向けの婦人服の企画、製造、販売を行い、百貨店内や大型商業施設内などに店舗を開設。基幹ブランドの「慈雨(じう)」「芽風」のほか複数ブランドを展開し、(株)ロン・都(TDB企業コード:330028889、長野県長野市、2019年3月民事再生法)の事業の一部を譲り受けた2019年8月期には年売上高約176億600万円を計上していた。

 しかし、新型コロナの影響を受け、2020年8月期は営業損益以下で大幅な赤字を計上。翌期も赤字が続き債務超過に転落していた。このため、各種リストラ策を実施する一方、2023年9月に金融機関に対して元本返済猶予を要請。その後は2025年半ばまでに中小企業活性化協議会が支援に入り、スポンサーを模索していたなか、会社更生法による経営再建を図ることとなった。

 松尾産業(株)は、1958年(昭和33年)5月に設立された。全国を商圏とした洋服布地の卸売りのほか、不動産賃貸、グループ会社の業務代行支援も行い、2025年3月期には年売上高約6億6000万円を計上していた。

 負債は、申請時点でマツオインターナショナル(株)が債権者1000名超に対し約76億8194万円、松尾産業(株)が約34億3000万円〈マツオインターナショナル(株)の保証債務含む〉、2社合計で約111億1194万円。

 なお、当社グループは事業の再建に向けて、会社更生申請前に(株)バルコス(名証ネクスト、TDB企業コード:670072093)をスポンサー候補として選定し、同社との間でアパレル事業の継続に必要な支援を受けることを内容とする基本合意書を12月10日に締結している。

 また、マツオインターナショナル(株)は、三井住友銀行との間でDIPファイナンス契約を締結する予定となっている。