レポート

Habitat株式会社

2025/12/03

TDB企業コード:424058992 東京都港区 温泉施設向けDXツール「habitat」の開発、販売 タレント小島瑠璃子の夫が創業 破産手続き開始決定受ける 負債2498万円

Habitat(株) ロゴ

「東京」 Habitat(株)(登記面=港区南青山3-1-36)は、11月28日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人には、赤堀有吾弁護士(LM虎ノ門南法律事務所、港区虎ノ門1-15-12、電話03-3502-6294)が選任されている。債権届け出期間は2026年1月5日まで。

 当社は、2020年(令和2年)10月に設立された。温泉施設向けDXツール「habitat」の開発・販売やサウナの運営事業などを手がけていた。「habitat」は、サウナ、ジム、銭湯などを運営する事業者をターゲットとして、スマホでの来店受付で顧客の来店データを蓄積し、CRM設計やサブスクリプションプランへ誘導するほか、利用者はアプリをダウンロードして施設検索、事前予約や混雑情報などを確認できるようになっていた。サウナ運営事業は、完全個室型リラクゼーションエリア(ととのいスペース)やサウナ室、温湯、水風呂を完備した最大利用者数6名の温浴施設を運営するもので、東京23区内にオープン予定であることを2021年12月に発表。同時に企業や個人投資家を引受先とする第三者割当増資で約1億円を調達し、同資金を「habitat」の開発やサウナ事業への設備投資として活用することを発表していた。

 しかし、2024年8月23日に公告された「第3決算公告」(2023年9月期)によると、同期の当期純損益は1億4496万円の赤字となり、同期末時点で債務超過に陥っていた。さらに2025年初め時点で「habitat」アプリに表示される利用施設はわずか2施設のみと、資金繰りの悪化が懸念されていた。こうしたなか、代表の小島功太氏が2025年2月4日に死去し、4月に小島瑠璃子氏が代表取締役に就任したほか、ホームページに記載されていた東京都港区六本木の住所地から退去。さらに、「habitat」のアプリに表示されていた利用施設がゼロとなるなど、動向が注目されていた。

 負債は2023年9月期末時点で2498万円だが、変動している可能性がある。