レポート

株式会社ベーリン

2025/11/06

TDB企業コード:988178457 東京都東村山市 オートバイ小売店「多摩サイクル」 納品トラブルで被害者多数 破産手続き開始決定受ける

ベーリン本社が入居しているビル(撮影は2025年5月)

「東京」 (株)ベーリン(資本金1000万円、東村山市栄町3-3-5、代表米林豊氏)は、10月24日に東京地裁立川支部より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人には成田慎治弁護士(AIN法律事務所、新宿区新宿1-14-6、電話03-5368-5922)が選任されている。債権届け出期間は11月26日までで、財産状況報告集会期日は2026年3月11日午後2時。

 当社は、1961年(昭和36年)3月創業で、68年(昭和43年)1月に法人改組したオートバイ小売店。「多摩サイクル」は府中街道と新青梅街道の交差点に近く、鉄道2線2駅を利用できるため交通の便が良いことで、近隣住民だけでなく遠方からも来客があり、2012年12月期の年売上高は約5億500万円を計上していた。

 しかし、オートバイ人気の低下とともに売上高は減少傾向となり、この間自転車を販売していた武蔵村山市の店舗も2011年頃に譲渡していた。親族が所有していた本社ビルは2019年10月に第三者に売却しリストラを断行していたが、2020年頃には極端な廉価販売により一部のバイクメーカーとの関係が悪化。2025年6月頃には店頭に「お休みします」との貼り紙が掲示され、購入したものの納車されない被害者が訪問しても接触できない状況が続いていた。8月には、バイク代金の一部を受け取ったにもかかわらず納車しなかったとして、警視庁が詐欺の疑いで当社などを家宅捜索していたことがマスコミにより報じられていた。

 負債は調査中。