レポート

株式会社ビッグヴァン

2025/10/08

TDB企業コード:200815586 東京都大田区 「QAS(クオス)」シリーズのマンション分譲 破産手続き開始決定受ける

※画像はイメージです

「東京」 (株)ビッグヴァン(資本金8350万円、大田区池上7-31-2、代表眞殿治氏)は、7月28日に債権者より破産を申し立てられ、10月1日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人には、俣野紘平弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、千代田区大手町1-1-2、電話03-6250-6200)が選任されている。債権届け出期間は11月5日まで。

 当社は、1986年(昭和61年)1月に横浜市で設立されたマンション分譲業者。神奈川県内を中心に主に一次取得者層向けの分譲マンションを展開し、3LDK~4LDK中心の「QAS(クオス)」シリーズの設計から企画・開発・販売まで一貫して手がけていた。分譲マンションのプロジェクト規模は、20戸規模の小規模から100戸を超える大規模マンションまで幅広く対応し、ピークとなる2006年3月期には年売上高約138億2700万円を計上していた。

 しかし、リーマン・ショック、東日本大震災を経て、売り上げは減少基調を余儀なくされていたなか、大型プロジェクトのトラブルも発生するなどして業績は低迷。2019年3月期の年売上高は約64億4400万円にとどまり、3期連続で営業段階から億単位の赤字計上となり、財務内容が急速に悪化。同期末時点で約19億3900万円の債務超過となり、多額の借り入れ負担も重荷となるなかで、2019年12月頃に事業の継続を断念。所有不動産の売却など残務整理を進め、2020年5月には横浜市から東京都内に住所を移転していた。

 負債は2019年3月期末時点で約91億5700万円。