レポート株式会社JSファンダリ
TDB企業コード:502060057 パワー半導体向けウエハー製造 破産手続き開始決定受ける 負債161億円
JSファンダリ 新潟工場(小千谷市、7月14日帝国データバンク撮影)
「東京」 (株) JSファンダリ(資本金1億円、港区新橋2-16-1、代表酒井明彦氏ほか1名)は、7月14日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。
申請代理人は大宮立弁護士(TXL法律事務所紀尾井坂オフィス、千代田区麹町4-3-29、電話03-6205-7315)ほか5名。破産管財人には、高尾和一郎弁護士(永沢総合法律事務所、中央区日本橋3-3-4、電話03-3273-1800)が選任されている。
当社は、新潟県内に半導体工場を構える前身企業の事業を承継するために、複数のファンドから出資を受け、2021年(令和3年)4月に設立された。前身企業は大手家電メーカーの半導体事業を引き継いだオン・セミコンダクター・コーポレーション(米国)の子会社より事業譲渡されて2010年8月に設立された。オン・セミコンダクター・コーポレーション向けに、パワー半導体ウエハーの製造を中心に、LSI、ディスクリートなどの半導体関連商品の製造も手がけ、2023年8月期には年売上高約36億4900万円、2023年12月期(4カ月の変則決算)には約31億4000万円を計上していた。
しかし、設立から不採算が続くなか販売不振に陥り、2024年12月期の年売上高は約26億円にダウン、約67億円の経常赤字を計上していた。増資や社債の発行等による資金調達を行うほかスポンサーを模索し、近時は海外企業をスポンサー候補として交渉を進めていたが破談となり、事業継続を断念した。
負債は債権者約780名に対し約161億円。