レポートコーワ株式会社など2社

2025/06/24

TDB企業コード:270896721 埼玉県狭山市 建築資材卸 民事再生法の適用を申請

コーワ 本店

「埼玉」 コーワ(株)(資本金8000万円、狭山市上奥富36-1、代表馬場秀樹氏)と、子会社のオーシャンポリ(株)(TDB企業コード:902049300、資本金2000万円、北葛飾郡杉戸町下高野771-6、同代表)は、6月23日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は山川萬次郎弁護士(山川・藤原法律事務所、東京都千代田区麹町3-2、電話03-3239-0631)ほか4名。監督委員には、村上寛弁護士(弁護士法人大江橋法律事務所東京事務所、東京都千代田区丸の内2-2-1、電話03-5224-5566)が選任されている。

 コーワ(株)は、1996年(平成8年)1月に設立された建築資材の卸売業者。狭山市の本店のほか、東京支店を構え、商業施設や住宅向けのベニヤ、化粧合板、フローリング材などを扱うほか内装工事も手がけ、埼玉、東京を中心とした全国の内装工事業者、総合不動産業者、材木店などに販売。2018年には宮崎工場(宮崎市)を開設してポリ合板の製造加工も開始し、2019年12月期には年売上高約41億300万円を公表していた。

 しかし、その後は新型コロナの影響などから業績が低迷。2023年3月には建築資材の卸売事業を縮小させ、貨物自動車運送業に注力したことから2024年12月期の年売上高は約24億円にダウンしていた。この間、取引先の支援に充てた実質的な貸付が増大するなど、財務も悪化していたなか、近時は資金調達が困難な事態となっていた。

 オーシャンポリ(株)は、2019年(平成31年)2月に都内の建築資材卸売業者の事業を承継する目的でコーワ(株)の出資により設立された。ポリエステル化粧板を扱い、主にコーワ(株)から仕入れて建材商社などに販売。2024年12月期には年売上高約22億円を計上していたが、コーワ(株)に連鎖した。

 負債は、コーワ(株)が債権者約161名に対し約29億4458万円。オーシャンポリ(株)が2024年12月期末時点で約7億4000万円だが、今後変動する可能性がある。

 なお、2025年6月27日に取引先向けの説明会が開催される予定。