レポート株式会社ロイヤル
「Z-CRAFT」を運営していた
TDB企業コード:400159210 靴、カジュアルウェア小売店 民事再生法の適用を申請 負債93億1800万円
「愛知」 (株)ロイヤル(資本金5000万円、名古屋市中区栄2-11-30、代表中根智大氏、従業員178名)は、5月27日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全・監督命令を受けた。
申請代理人は粟澤方智弁護士(粟澤・山本法律事務所、東京都千代田区飯田橋2-1-5、電話03-6261-7833)ほか。
当社は、1972年(昭和47年)5月創業、73年(昭和48年)2月法人改組された靴等小売業者。「Z-CRAFT」の店舗名で靴を主力品として、カジュアル衣料やファッション雑貨、家庭用雑貨、化粧品などの販売を手がけていた。名古屋市内を中心に東北から九州まで、ショッピングモール内などに出店していた。また、ECサイトも運営していたほか、量販店やショッピングセンター、スポーツ用品店などを得意先とした卸売も行い、高い知名度を背景に業容を拡大させ、2021年8月期には年売上高約131億3400万円を計上していた。
コロナ禍にあって、実店舗では集客に苦戦した一方でECサイトの販売は堅調に推移し、2023年8月期の年売上高は約133億7900万円を上げていたが、円安による仕入れコストの増加が収益性を圧迫、同期の最終利益は約250万円にとどまっていた。こうしたなか、借入金が大きく増加して支払利息負担が増していたほか、コスト高による収益性悪化に歯止めがかからず、2024年8月期の年売上高は約113億9300万円に減少し、約5億7600万円の最終赤字を計上。急速に資金繰りが厳しくなり、借入の返済条件変更などで立て直しを模索したものの、抜本的な対策が必要と判断。法的手続きの下で、事業の再建を図ることとなった。
負債は、2024年8月期末時点で約93億1800万円だが、その後変動している可能性がある。
なお、店舗は営業を継続している。