「神奈川」 既報、山崎ダイカスト(株)(資本金8000万円、横浜市港北区綱島東3-6-5、代表山崎博次氏)と関係会社のロード電子工業(株)(TDB企業コード:150173498、資本金1500万円、登記面=横浜市港北区綱島東3-6-5、代表山崎裕子氏)は、1月21日に秋田地裁大曲支部より破産手続き開始決定を受けた。
破産管財人には佐々木優弁護士(佐々木優法律事務所、秋田県大仙市大曲須和町2-3-21-5、電話0187-66-2003)が選任されている。
山崎ダイカスト(株)は、1963年(昭和38年)10月に創業、65年(昭和40年)12月に法人改組。アルミニウム合金を主力に、マグネシウム合金、亜鉛合金を使用した自動車部品、精密部品、 装飾品など各種精密ダイカスト部品の設計、製造を手がけていた。秋田県仙北郡に自社工場を有し、一貫生産体制と技術力および高い品質が得意先からの信頼を得て、電機・電子メーカーなど大手企業を主力得意先としていた。かつてはDVDレコーダーやブルーレイディスクレコーダーなどのヘッド部分にあたる光ピックアップ部品の製造を中心として、音響機器やゲーム機器、通信機器なども手がけ、2008年5月期は年売上高約52億1000万円を計上していた。また、この間の1981年(昭和56年)11月には工業用計測器及び光ファイバー接合部品の製造を手がけるロード電子工業(株)を設立し、山崎ダイカストグループとして事業を展開していた。
しかし、テレビゲーム機向けの需要が減少したうえ、ブルーレイディスク向けの需要も落ち込み業容は縮小。このため、自動車部品関連や、放送用分配機などにシフトする一方、一部設備の集約などを進め改善に取り組んでいたが、2024年5月期の年売上高は約7億円にとどまるなど、抜本的な立て直しに至らず金融債務も重荷となっていた。このため、2024年12月2日付けで山崎ダイカスト(株)およびロード電子工業(株)の事業を(株)プログレスダイカスト秋田(TDB企業コード:534069160、秋田県仙北郡)へ全て譲渡し、事後処理を弁護士に一任していた。
負債は、山崎ダイカスト(株)が債権者約111名に対し約27億157万円、ロード電子工業(株)が債権者約103名に対し約2億8975万円。2社合計の負債は約29億9132万円。
なお、事業については(株)プログレスダイカスト秋田において継続されている。