レポート

衛星デジタル音楽放送株式会社

2001/07/25

TDB企業コード:983968139 東京都港区 音楽専門デジタル放送局「St.GIGA」の運営 民事再生手続き開始を申請 負債11億円

「東京」 衛星デジタル音楽放送(株)(資本金4億5180万円、港区赤坂4-3-28、代表松尾信一氏、従業員9人)は、7月25日に東京地裁へ民事再生手続き開始を申請した。

 申請代理人は近藤良紹弁護士(港区新橋1-18-2、電話03-3508-0707)。

 当社は、日本衛星放送(株)ほかレコード、プロダクション会社の出資を得て、放送衛星による放送事業を目的に1990年(平成2年)4月に設立。91年8月に打ち上げられた放送衛星ゆり3号b(BS-3b)の衛星放送チャンネル第5の独立音声を使用した音楽専門デジタル放送局「St.GIGA(セント・ギガ)」の運営を行っていた。日本初のBSラジオとして91年9月に有料放送をスタートさせ、96年3月期には年収入高約25億2900万円をあげていた。

 その後は契約数が伸び悩んだうえ、設備投資負担から財務内容が大幅に悪化。93年3月には第3者割当増資により任天堂(株)の傘下に入り、専用受信機を使用したゲーム番組の配給を行なうなど立て直しを図ったものの、累積損失は膨らむ一方で、99年7月をもって同社は経営支援を打ち切っていた。

 このため、経費削減に取り組んできたが、2000年同期の年収入高は約4億6200万円にまで落ち込んでいた。今年1月開催の臨時株主総会において、株式併合による90%減資と3億円の第三者割当増資の実行を決議。減資は予定通り実行したものの、第三者割当増資は思惑通り進まなかった。

 負債は約11億円。