レポート株式会社フクトククレジットほか5社

2001/04/19

TDB企業コード:580965268 大阪府大阪市中央区   旧・なみはや銀行系列 特別清算開始決定受ける 負債384億円

「大阪」 旧・なみはや銀行の系列会社、(株)フクトククレジット(資本金2億4000万円、大阪市中央区東心斎橋1-5-9、清算人柳和司氏)ほか5社は、大阪地裁へ特別清算を申請し、4月3日に同地裁より特別清算開始決定を受けた。

 負債は約98億円。

 申請代理人は李義弁護士(大阪市北区西天満4-4-18、電話06-6364-2764)。

 (株)フクトククレジットは、1983年(昭和58年)6月、旧・福徳相互銀行がクレジットカード部門に進出するために設立。同銀行のグループ会社として、JCB系のクレジットカード業務及び信用保証業務を主業とし、旧・福徳銀行本支店の顧客を得意先に相応の営業基盤を確保していたうえ、バブル期には貸金業務もおこなっていた。最近は、受取保証料(約57.3%)、受取利息(約20.9%)、売上手数料(約16.2%)、受取手数料(約 5.1%)の収入構成で、年収入高は99年3月期に約31億円、2000年同期に約10億円と推移していた。

 この間、バブル期に手がけていた不動産担保融資の大半が、バブル崩壊後の地価下落で不良債権化し、財務内容は悪化していた。このため、新規貸し付けを中止し債権回収に専念する傍ら、母体行などからの支援を得てリストラを実施し経営再建を進めていたものの、グループ中核のなみはや銀行が99年8月に金融再生委員会から破たん認定を受け、2001年2月に近畿大阪銀行に営業譲渡されることになったことから、当社の経営も行き詰まり、3月23日開催の臨時株主総会で解散を決議、3月30日に大阪地裁へ特別清算を申請していた。なお、従来手がけていたカード部門は、(株)大和銀カードに事業譲渡されている。

 同じく旧・なみはや銀行系列の(株)エムオー不動産管理(資本金1000万円、同所、清算人平野隆彦氏、負債約37億円)、(株)ピー・エフ不動産管理(資本金1000万円、同所、清算人平野隆彦氏、負債約65億円)、(株)クレジット総合保証(資本金10億円、同所、清算人柳和司氏、負債約160億円)、なにわ銀ファクター(株)(資本金2000万円、同所、清算人柳和司氏、負債約12億円)、なにわカード(株)(資本金3000万円、同所、清算人柳和司氏、負債約12億円)の5社も大阪地裁へ特別清算を申請し、4月3日に特別清算開始決定を受けている。

 6社合計の負債総額は約384億円。
 旧・なみはや銀行系列の倒産は、淡路町ビル管理(株)(負債73億円、大阪、特別清算、2月)に続いて16社目。