レポート

有限会社カネキチ阿部源食品

2015/03/03

TDB企業コード:100245848 宮城県宮城郡 水産食料品製造 二重ローン買取適用後で初の倒産 事業停止、自己破産申請へ 負債4億円

「宮城」 (有)カネキチ阿部源食品(資本金2000万円、宮城郡七ヶ浜町遠山5-5-55、代表阿部源造氏、従業員28名)は、3月2日に事業を停止し、事後処理を白根澤俊夫弁護士(塩竈市舟入1-4-22、白根澤俊夫法律事務所、電話022-362-2345)に一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は、1938年(昭和13年)3月に先代が創業したものを、現代表が85年(昭和60年)8月に法人改組した水産食料品製造業者。地元宮城県塩竈地区においては老舗業者として知名度が高く、北海道から関西までの中央市場の卸業者向けに、アナゴの蒲焼を主体に、浅羽かれい照焼、赤魚照焼、金目鯛照焼、いかぽっぽ、いかステーキ、ホッケみりんなどを、本店と塩竈市の2工場で製造販売し、2008年6月期の年売上高は約6億1900万円を計上していた。

 しかし、主力製品であるアナゴの漁獲量減少に伴う相場高騰により収益性が低下したほか、東日本大震災の津波被害により塩竈工場で在庫損が発生。その後、本店工場で事業を継続し、塩竈工場は国から復旧費の8分の7の補助金約2億4000万円を受けて2014年2月に移転・新設し、2014年6月期の年売上高は約4億5000万円を計上していた。

 この間、二重ローン買い取り機構(宮城産業復興機構)による支援が決定。2014年7月には金融債務の買い上げによる元本や金利の減免支援を受けるほか、営業面では新製品の開発や新たな販路開拓などに注力していたが、主力原料アナゴの想定以上の品不足と価格高騰により採算割れに陥り、先行きの見通しが立たず事業継続を断念した。

 負債は債権者約40名に対し約4億円。