レポート

株式会社クラヴィス

2012/07/05

TDB企業コード:580650456 大阪府大阪市都島区 消費者金融 破産手続き開始決定受ける 負債3268億8700万円

「大阪」 (株)クラヴィス(資本金54億3438万8000円、大阪市都島区東野田町2-8-8、代表蔵内英人氏、従業員20名)は、7月5日に大阪地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けた。

 申請代理人は高井章光弁護士(東京都千代田区有楽町1-5-1、電話03-3519-7800)。破産管財人は小松陽一郎弁護士(大阪市北区中之島2-2-2、電話06-6221-3355)。

 当社は、1975年(昭和50年)7月にリッチ(株)の商号で設立された消費者金融業者。設立時は独立系として運営されてきたが2000年5月にプロミス(株)(東京都千代田区)傘下となった。2002年4月には(株)シンコウ(大阪市北区)、東和商事(株)(東京都千代田区)を吸収合併するなどして事業を拡大(この時商号を(株)ぷらっとに変更)し、2004年3月期には年収入高約378億400万円を計上した。

 その後、2005年6月に(株)クオークと提携(この時商号を(株)クオークローンに変更)するなどしたが、改正貸金業法の成立によるグレー金利規制の影響を受け2007年6月からは新規融資の受付を中止し、債権をプロミスおよび同社の子会社であるパル債権回収(株)に譲渡。同年9月には全支店窓口を閉鎖し、12月には商号を(株)タンポートに変更した。

 2009年3月にネオラインキャピタル(株)には全株式を譲渡され、同年5月に現商号に変更。この間、残債権の回収業務のみを行い2011年3月期の年収入高は約11億8800万円までダウン、資金繰りを親会社に依存していた。今年1月にはネオラインホールディングスグループから離脱、従来から過払金請求負担が大きくなっていたこともあり、先行きの見通しが立たなくなったことから、今回の措置となった。

 負債は、債権者約46万人に対し、約3268億8700万円(過払い請求金約3219億6700万円を含む)。

 なお、今年に入ってエルピーダメモリ(株)(負債約4480億3300万円、2月、会社更生法)に次ぐ大型倒産となる。