レポート山形不動産土地管理株式会社

2012/06/19

TDB企業コード:160058542 山形県山形市 元・総合印刷業 企業再生支援機構の支援案件 特別清算開始決定受ける 負債20億9300万円

「山形」 山形不動産土地管理(株)(資本金1億円、山形市北町1-3-43、登記面=東京都千代田区大手町2-6-1、代表清算人藤原有二氏)は、5月15日開催の株主総会の決議で解散していたが、6月6日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。

 当社は、1946年(昭和21年)1月に創業、53年(昭和28年)12月に法人改組した。かつては「FUJISHO」の名称で知られた山形県内でトップ規模の総合印刷業者。東北地方でもトップクラスの規模を誇り、パンフレットやリーフレットなど商業印刷のほか、ポスター、カレンダー、絵画集、各種美術図録などの美術印刷物や出版物、ビジネスフォームの印刷を手がけていた。特に、美術印刷には定評があり、県内外からの受注の増加にも対応すべく、2006年10月には埼玉県加須市に埼玉工場を建設。オフセット輪転印刷の基幹工場として、首都圏を中心とした顧客のニーズに応えるなど生産体制の強化を図り、2008年3月期には年売上高約65億1800万円を計上していた。

 しかし、同業他社との価格競争激化による受注単価の下落や設備投資に伴う金融負担が収益を圧迫。このため、人員削減による固定費圧縮など経営改善に努めたものの、市況の低迷により自主再建が困難となり、2011年2月には企業再生支援機構の支援が決定していた。

 その後は、同機構の支援に基づく再生スキームのもと、会社分割により2011年3月に設立された新会社に事業を継承し、2011年6月に現商号へ変更。資産の売却に努め、今年5月に本店を山形県山形市から東京へ移転したうえで、今回の措置となった。

 負債は約20億9300万円。

 なお、事業を継承した新会社は、新藤庄印刷準備(株)の商号で設立したが、2011年6月1日に商号を藤庄印刷(株)に変更し、企業再生支援機構やメーン行から代表を迎え、新たなスタートを切っている。