レポート福岡酒類販売株式会社

2012/02/28

TDB企業コード:800024686 福岡県福岡市博多区 酒類卸 自己破産申請へ 負債30億円

「福岡」 福岡酒類販売(株)(資本金3000万円、福岡市博多区板付6-11-9、代表濱田洋行氏ほか2名、従業員70名)は、2月27日に事業を停止し、松坂徹也弁護士(福岡市中央区赤坂1-12-15、電話092-781-6370)ほか2名に依頼して近日中に自己破産を申請する予定。

 当社は、1949年(昭和24年)7月、酒類配給公団福岡支所の配給公団廃止に伴って組織変更して設立した酒類卸会社。福岡県内4ヵ所に営業拠点を持ち、大手ビールメーカーの特約店としてビール類を主力に焼酎や洋酒、清酒などの酒類のほか清涼飲料水や食品を、県内のスーパー、ドラッグストア、小売店などに販売、2005年12月期には約152億7900万円の年売上高を計上、酒類卸売会社としては県内大手の地位を維持していた。

 しかし、その後は発泡酒など低価格品のウエイトが高まったことや、リーマン・ショック後の景気低迷のあおりを受けて売上高はジリ貧となり、2009年12月期の年売上高は約145億5900万円に落ち込んだ。さらに、2009年春から秋にかけ経営者交代をめぐる内紛から業界内で信用不安が囁かれるようになり、一部仕入先が取引継続に難色を示したことや大口得意先が取引を打ち切ったことなどから2010年12月期の年売上高は約89億4400万円にまで落ち込んでいた。2011年11月には福岡市中央区渡辺通の不動産を売却するなどで打開を図ったが、東日本大震災による消費自粛の影響もあり、支え切れなかった。

 負債は約30億円。