レポート

株式会社かえでなど2社

2011/01/17

TDB企業コード:280276416 山梨県富士吉田市 鋼構造物工事、建築工事 自己破産を申請 負債52億5000万円

「山梨」 (株)かえで(資本金3000万円、富士吉田市大明見1268、代表大森修氏、従業員約50名)と(株)小山田木鋼所(資本金3000万円、同所、代表小山田哲夫氏)は、1月17日までに甲府地裁へ自己破産を申請した。

 申請代理人は片山哲章弁護士(東京都新宿区愛住町1、電話03-3357-3775)ほか2名。

 (株)かえでは、1977年(昭和52年)12月にテニス場、宿泊施設の経営を目的として(株)富士セミナーの商号で設立。しかし、1961年(昭和36年)6月に設立の親会社、(株)小山田木鋼所が2002年8月に東京地裁へ民事再生法の適用を申請(負債約51億円)したため、同社に連鎖するかたちで同年10月に東京地裁へ民事再生法の適用を申請(負債約1億3000万円)。2003年1月に現商号となった。

 その後、(株)小山田木鋼所の事業再生スキームとして(株)かえでが2003年4月に事業を譲り受け、鋼構造物工事、建築工事業に業種転換。大手ゼネコンからの受注を中心に手がけるようになり、2004年12月期には年売上高約32億100万円を計上。その後、両社は2006年2月に再生手続き終結決定を受けていた。

 しかし、その後は土木建設不況の影響などから受注減少が続き2009年12月期の年売上高は約22億2400万円にダウン。最近も厳しい受注競争が続く中、先行き見通しが立たなくなり、今回の措置となった。

 また、(株)かえでは(株)小山田木鋼所の債務の一部の返済を続けてきたが、(株)かえでの今回の措置に伴い(株)小山田木鋼所も破産申請することとなった。

 負債は(株)かえでが債権者約121名に対し約5億5000万円(うち金融債務約3億5500万円)、(株)小山田木鋼所が債権者約180名に対し約47億円(うち金融債務約32億円)で2社合計で約52億5000万円。