レポート

丸善電機株式会社

2010/06/22

TDB企業コード:580261224 兵庫県伊丹市 「ラッキー」ブランドで知られる家庭用照明器具メーカー 民事再生法の適用を申請 負債45億円

「兵庫」 丸善電機(株)(資本金4950万円、伊丹市東有岡2-16、代表善積弘明氏、従業員180名)は、6月21日に神戸地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は、松村圭祐弁護士(大阪府大阪市中央区北浜3-6-13、電話06-6202-4776)ほか。監督委員は上谷佳宏弁護士(神戸市中央区京町80、電話078-392-3100)。

 当社は、1921年(大正10年)4月に「丸善電機商会」の屋号で創業、56年(昭和31年)2月に丸善電機(株)として法人改組した家庭用照明器具(蛍光灯器具)メーカー。「ラッキー」の商品ブランドで事業を拡大、近年は中高級商品も展開し、主に家電量販店やホームセンター向けに販売。現在は、本社、氷上工場(兵庫県、89年操業開始)のほか全国7ヵ所に支社・営業所を設け、2003年5月には上海事務所を開設。2003年3月期には、得意先の家電量販店の新規出店増もあり、年売上高約82億100万円をあげていた。

 しかし、98年頃からの照明器具の形式の変化(ペンダントライト(天井からコード等で吊り下げる形式)→シーリングライト(天井に直接取り付ける形式))による新規設備投資負担や、主力の家電量販店での照明器具売場縮小・廉価販売により売上高が漸減傾向に陥り、2010年3月期には年売上高が約64億1600万円にまで減少。この間、事業所の集約や遊休不動産の売却等のリストラでしのいでいたが、利益率の低い商品構成から近年は赤字体質を余儀なくされ、金利負担等も重荷となり、資金繰りが悪化していた。

 申請時の負債は債権者約177社に対して約45億円。

 なお、6月24日午前10時から新梅田研修センター(大阪市福島区)で債権者説明会の開催を予定している。