レポート

和光化学工業株式会社

2009/10/05

TDB企業コード:580076791 大阪府大阪市平野区 ガラス容器塗装ほか 民事再生法の適用を申請 負債35億円

「大阪」 和光化学工業(株)(資本金9000万円、大阪市平野区加美東2-2-28、登記面=大阪市生野区鶴橋1-1-33-812号、代表黒瀬直彦氏、従業員54名)は、10月2日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、5日に保全命令を受けた。

  申請代理人は箸尾朋典弁護士(大阪市北区西天満2-10-2 幸田ビル8階、弁護士法人川原総合法律事務所、電話06-6365-1065)ほか。監督委員には密克行弁護士(大阪市中央区高麗橋2-5-10 アイケイビル3階、密総合法律事務所、電話06-6221-0460)が選任されている。

 当社は、1968年(昭和43年)7月に設立したガラス容器の老舗塗装業者。各種ビンの静電塗装を主力業務とするもので、化粧品用ビン・容器(50%)を主対象に、酒類、飲料水、芳香剤、食品用ほか各種ビン(50%)を取扱い、本社工場に加え尼崎市にも工場を開設。ガラス用静電塗装の業界ではトップクラスのシェアで知られ、地場のガラス容器メーカー約20社を得意先として、2004年1月期は年売上高約6億3300万円を計上していた。

 さらに、近年は海外進出を果たすほか、取引先との関係強化を図ることで、容器印刷やLEDランプのアッセンブリ組立業務などにも進出。このため受注面では活況な動きが続き、年売上高は2005年1月期の約8億3200万円から2009年1月期の約22億9000万円と大幅な増収を果したものの、一方の収益面は低調な推移が続いた。

 また、この間には設備投資や経常運転資金の増加に伴って、社債を含めた金融債務が約17億円にまで拡大。ここ数年は手形割引(約10億円)に依存した余裕の無い資金調達が続いていたが、ここにきて資金繰りが急速に悪化し、8月末には決済難が表面化していた。

 申請時の負債は約36億円。