レポート

吹田貿易株式会社

2000/11/27

TDB企業コード:500031305 京都府京都市中京区 輸入雑貨卸 銀行取引停止 負債70億1400万円

吹田貿易(株)(資本金2億円、京都府京都市中京区富小路通二条下る俵屋町182-1、吹田安雄社長、従業員79人)は、京都信金(本店)で2回目不渡りを出し、11月27日銀行取引停止となつた。事後処理は川木一正弁護士(大阪市北区曽根崎2-12-7、電話06-6312-3256)に一任されている。
同社は1625年(寛永2年)「吹田香玉堂」として創業、1948年(昭和23年)4月に法人化した老舗の輸入雑貨の卸業者。本社ほか東京都、福岡県に営業拠点、滋賀県には物流センターを開設し、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、フィンランドなどヨーロッパから輸入した陶磁器、食器、ガラス製品(50%)を主体に、洋品、衣料品、美術・貴金属品など高級ブランド品を扱い、百貨店を主力として販売していた。
97年3月期には年売上高約36億8200万円を上げていたが、その後は個人消費の低迷から業績はジリ貧となり2000年同期の年売上高は約22億3300万円にまで落ち込んでいた。この間、営業所の閉鎖や人員の削減を柱とするリストラにより経費削減を進める一方、所有不動産の売却で債務の圧縮を図っていたが、年商規模を超える借入金が負担となっていた。こうしたなか、今年7月には主力得意先のそごうが民事再生手続き開始を申請したことで不良債権が発生、さらに資金繰りがひっ迫し、今回の事態となった。
負債は2000年3月末で、割引手形を含め約70億1400万円。