レポート株式会社長谷川物産

2009/03/30

TDB企業コード:030029037 北海道帯広市 事業者向け貸金業、不動産賃貸、飲食店経営 自己破産を申請 負債44億7000万円

「北海道」 (株)長谷川物産(資本金3億7500万円、帯広市西10条南1-10、代表長谷川秀吉氏)は、3月27日に釧路地裁帯広支部へ自己破産を申請した。

 申請代理人は村上英二弁護士(帯広市東11条南9-1、電話0155-24-2692)。

 当社は、1954年(昭和29年)4月創業、65年(昭和40年)8月法人改組した十勝管内トップの貸金業者。札幌市などにも支店を開設し、不動産担保融資、手形割引、信用貸付など事業者向け貸金業を主体に行うほか、不動産賃貸などを手がけ、97年12月期には年収入高約6億500万円を計上していた。

 しかし、2006年12月に貸金業法が改正されたことで事業環境が急変したほか、手形の発行枚数減少に伴う手形割引需要も減少、2006年12月期の年収入高は約3億2800万円までダウンしていた。このため、2006年11月には焼肉店「本陣」の経営も開始するなど新規事業に着手し、2007年12月期の年収入高は約4億1100万円と回復したものの、本業面での減収推移が続き、2008年12月期の年収入高は3億7600万円に落ち込んでいた。業種柄、貸倒損失が恒常的に発生していたことに加え、借入金負担が重荷となって収益は低調に推移し、資金繰りは悪化していた。こうしたなか、今期に入ってからも業況は回復せず、資金調達力も限界に達し今回の措置となった。

 負債は約28億7000万円。

 なお、関係会社の(株)グランドホテル雨宮館(資本金600万円、河東郡音更町十勝川温泉北14-1、代表伊東徴悦氏ほか1名、温泉ホテル経営、負債約5億7000万円)、(株)共成ユニコン(資本金1300万円、帯広市西21条南1-5-9、代表細野博樹氏、ユニットハウス製造、負債約7億円)も同日、同地裁同支部へ自己破産を申請している。