レポート株式会社レタスカードなど2社

2008/12/26

TDB企業コード:710078141 京都府京都市中京区 消費者向け貸金業 破産手続き開始決定受ける 負債218億4500万円

「京都、大阪」 (株)レタスカード(資本金21億3928万円、京都市中京区烏丸御池下ル虎屋町566-1、代表山本武雄氏、従業員30名)と、グループ会社の(株)トラストシティー(資本金1970万円、大阪市北区梅田1-11-4、代表江村正志氏)は、12月26日に大阪地裁へ自己破産を申請し、同日、破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は天野勝介弁護士(大阪市中央区北浜1-8-16、電話06-6202-1089)。

 (株)レタスカードは、1973年(昭和48年)頃に高松市で金融業を目的に創業、83年(昭和58年)5月に東急物産(株)の商号で法人改組。89年1月に現商号へ変更、91年に高松市から京都市へ本店を移転していた。四国、近畿、中国地方を営業エリアとする一般個人向けの無担保・無保証による小口融資を行う消費者向け貸金業者で、一部事業者向け不動産担保融資も兼営。消費者向け貸金部門では、「レタスカード」を発行し、会員向けに24時間365日サポートを実施。95年10月に自動契約受付機「れたすくん」を稼動していた。2000年8月にはインターネットキャッシングを開始する一方、2002年1月、(株)マイニチコーポレーション(大阪府茨木市)、同年3月、宝産業(株)(神戸市)、同年7月、関西クレジット(株)(京都市)を買収し、業容を拡大。2001年1月にはABS(資産担保証券)発行による資金調達を実施、2003年3月期には年収入高約64億7700万円を計上していた。

 しかし、大手同業者との競争激化などから、2004年1月期以降は年収入高が漸減し、2007年3月期約37億5000万円にまでダウン。この間、グレーゾーン金利の廃止を織り込んだ改正貸金業法が2006年12月に成立、2006年頃から過払い請求件数が増加し収益が悪化し始めたことから、2007年に入り、無人店舗を撤退。また、金融機関に対する返済計画などを含めた再建計画策定に着手したが、2008年に不動産担保融資の大口融資先が経営破たんするなど経営状況が悪化、支えきれず今回の措置となった。

 (株)トラストシティーは88年(昭和63年)1月に設立。(株)レタスカードの子会社としてグループ企業の広告、イベントの企画・制作を手がけていた。

 負債は、申請時点で、レタスカードが債権者数1692名に対し約217億4700万円、トラストシティーの負債は約9800万円で、2社合計約218億4500万円。なお、レタスカードの債権者の大半は過払い利息返還請求権者となる。