レポート株式会社北の京芦別

2008/04/21

TDB企業コード:010000855 北海道芦別市 ホテル・観光施設経営 特別清算開始決定受ける 負債34億円

「北海道」 (株)北の京<みやこ>芦別(資本金9350万円、芦別市旭町2、代表清算人石垣志郎氏)は、4月8日に札幌地裁滝川支部より特別清算開始決定を受けた。

 申請代理人は丸尾正美弁護士(札幌市中央区北1条西10 原田ビル4階、電話011-231-6313)。

 当社は、1969年(昭和44年)2月に設立されたホテル・観光施設経営業者。設立以降、本館をはじめ、ホテル五重の塔などの建設を進め、ホテル・観光レジャー施設の運営を手がけ、82年3月期には年収入高約15億5000万円を計上していた。

 その後も、大浴場、宮殿大広間、ジャンボプール、高さ88メートルを誇る北海道大観音像、モノレール、ホテル三十三間堂を建設するなど、相次いで大型の設備投資を行い日本の文化関連施設、世界の歴史的建造物などを模造した観光施設の建設を進め、芦別市を代表するレジャー施設として知られていた。

 しかし、芦別市や近隣市町村の人口減少、景気低迷の長期化や施設の老朽化が進むなど集客数は減少の一途をたどり、2006年3月期の年収入高は約3億6700万円にまで落ち込んでいた。加えて、これまでの設備投資に伴う借入金も重荷となり、近年は連続して赤字計上を余儀なくされ大幅な債務超過に陥り、借入金の返済も滞るなど苦しい資金繰りを強いられてきた。

 この間、金融機関に対し債権放棄を要請するなど再建の道を模索するなか、2007年1月に(有)ランド(芦別市)へ営業権を売却し、以降は当社としての営業を停止、2007年6月21日開催の株主総会で解散を決議していた。

 申請時の負債は約34億円。