レポート

河野興産株式会社ほか4社

2000/08/30

TDB企業コード:740022164 愛媛県松山市 原木販売、一般製材、建売業 民事再生手続き開始を申請 負債140億円

河野興産(株)(資本金4000万円、愛媛県松山市西垣生町1740-6、河野隆幸社長、従業員55人)ほかグループ4社は、8月29日に松山地裁へ民事再生手続き開始を申請した。
 申請代理人は真木啓明弁護士(愛媛県松山市大街道3-1-4、電話089-933-4141)。
同社は、1946年(昭和21年)2月に創業、1954年(同29年)3月に法人化された原木、建材の販売を中心とする木材卸業者。地元の木材業界ではトップクラスの地位を確立し、ピーク時の90年2月期には年売上高約124億円を計上していた。
この間、74年1月には(株)コーノ地所を設立し、建売、建築部門に進出。その後も、75年12月には、ダイエーのフランチャイズ店形態でスーパー「ダイエーコーノ」の経営をする(株)コーノを設立したほか、集成材加工のコーノ集成材(株)、木材防腐加工のエヒメ木材防腐(株)など「コーノグループ」を形成し、積極的な拡大戦略で業容を拡大していた。
 しかし、近年の木材建築業界の不振から業績は低迷を余儀なくされ、2000年同期の年売上高は約47億8800万円と、ピーク時の3分の1近くにまで落ち込んでいた。また、グループ企業でスーパー経営の(株)コーノも、同業他社の進出による競争激化から売り上げが大幅に減少するなど、グループ全体で苦しい経営を余儀なくされ、金融機関などからの支援も限界に達し、支え切れず今回の措置となった。
負債は、河野興産(株)が約80億円、(株)コーノが約40億円、(株)コーノ地所が約7億円、コーノ集成材(株)が約12億円、エヒメ木材防腐(株)が約1億円で、5社合計の負債総額は約140億円。