レポート

株式会社フジイコーポレーション

2006/12/15

TDB企業コード:580007739 大阪府大阪市中央区 高級服地卸 民事再生法の適用を申請 負債51億円

 (株)フジイコーポレーション(資本金4億5000万円、大阪市中央区備後町3-3-3、登記面=堺市西区菱木1-2300、代表岡部正則氏、従業員82名)は、12月14日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は石原真弓弁護士(大阪市北区堂島1-1-5、電話06-6341-7450)ほか。監督委員は増市徹弁護士(大阪市中央区北浜3‐7‐12、電話06-6222-5755)。

 当社は、1890年(明治23年)に創業、1940年(昭和15年)12月に法人改組した。10数社からなる藤井毛織グループの中核企業として知られ、愛知県一宮市や山形県米沢市などの撚糸産地などから、商社経由で生地・服地を仕入れる形態を基本に、全国規模の有名アパレルメーカーや紳士服メーカーなどに向けて販売、ピーク時の85年11月期には年売上高約110億円をあげていた。

 その後、87年2月に製販分離を行い営業部門を関係会社に移管。当社は染色整理委託加工および不動産賃貸業を手がけることになったが、その後の高級衣料品市況の悪化からグループの経営効率化を目指し、2003年10月には再び関係会社の業務を承継して現商号に変更。以後はカシミアなどの高級服地を主体に、ニット製品、紳士・婦人服(プレタポルテ)の企画・製造・販売も手がけ、2003年12月期(決算期変更)の年売上高は約85億円をあげていた。

 しかし、その後も個人消費の低迷で売り上げは減少傾向が続き、2005年同期の年売上高は約55億9700万円にダウン。このため、新規商品の企画やリストラに努めてきたが業況は好転せず、自主再建を断念した。

 負債は約51億円。