レポートエンジェルファンドネットワークコーポレーション

2000/07/26

TDB企業コード:987699281 東京都新宿区   ベンチャー企業向け融資 破産宣告受ける 負債53億円

エンジェルファンドネットワークコーポレーション(日本支社)(資本金150万米ドル=約1億6200万円、東京都新宿区西新宿2-6-1、代表ディーン・ガーナー氏)は、7月3日に「被害者の会」の一部会員より東京地裁へ破産を申し立てられていたが、7月21日同地裁より破産宣告を受けた。
破産管財人は野村弘弁護士(港区赤坂1-3-5、電話03-3582-0661)。債権届け出期間は8月25日までで、債権者集会および債権調査期日は12月4日午後1時30分から。
同社は、1997年(平成9年)8月に設立。ベンチャー企業と一般個人投資家(エンジェルパートナー)の仲介業務を主体に手がけ、98年頃から雑誌・広告、インターネットなどで一般個人投資家へ出資を募り、高配当をうたい文句に積極的に資金を集めていた。98年12月期には、投資家からのロイヤリティー収入を中心に年収入高推定2億5000万円を計上していた。
しかし、2000年4月頃から当社と連絡が取れなくなり、福岡県警は出資法(預り金の禁止)違反容疑で当社ほか営業所7ヵ所を家宅捜査。5月には個人投資家を中心に「被害者の会」が結成され、会員は300名以上、被害総額は44億円以上にのぼっていた。
その後、実際は活動実績のない企業や当社と関係の深い企業などへ形式的に融資していたことが発覚するなど、当社の詐欺的行為が指摘されるなかで、「被害者の会」の一部会員が出資金の保全を図るため、7月3日付で東京地裁へ破産を申し立てていた。
負債は、債権者約459名に対し約53億円。