レポート

株式会社西洋環境開発

2000/07/18

TDB企業コード:988338588 東京都豊島区   セゾングループの総合デベロッパー 特別清算を申請 負債4200億円

セゾングループの総合不動産デベロッパー(株)西洋環境開発(資本金348億5000万円、東京都豊島区東池袋3-1-1、太田紘社長、従業員307人)は、7月18日開催の臨時株主総会で解散を決議し、代表清算人に鈴木誠弁護士(千代田区内幸町2-2-1、電話03-3503-7272)を選任、同日東京地裁へ特別清算を申請した。
同社は1978年(昭和53年)10月、旧・西武流通グループ(現・セゾングループ)の太洋不動産興業(株)のホテル、およびゴルフ場経営部門を分離・独立させる形で、太洋リゾート(株)の商号で設立。その後、84年12月に同グループの西武都市開発(株)と太洋管財(株)の2社を、86年1月には太洋不動産興業(株)と(株)シティ・クリエイトの2社をそれぞれ吸収・合併。以降は西武都市開発(株)の不動産事業が主業となり、86年1月に現商号となった。
(株)西武百貨店を筆頭に(株)西友、(株)クレディセゾンなどセゾングループ各社が出資する総合不動産業者で、マンション事業および宅地・戸建・別荘分譲、都市・地域開発事業など多岐に渡る不動産事業をおこなっていた。また、バブル期には英国スコットランドの名門ホテル「ジ・オールドコース・ゴルフ・アンド・カントリークラブ・セントアンドリュース」の買収や、北海道のサホロリゾート開発、東京の「ホテル西洋銀座」の運営など積極的な事業展開を図り、94年3月期には年売上高約1200億1600万円を計上。セゾングループの不動産部門における中核企業として、相応の実績・知名度を誇っていた。
しかし、バブル崩壊にともなう業界環境の悪化により、これまで拡大してきたホテル事業やリゾート事業、都市開発事業など大半が極度の不振に陥り、95年同期の年売上高は約708億1100万円と低迷。過大な借り入れ負担により約184億5000万円の経常損失計上を余儀なくされた。
このため、その後は福岡市の海洋レジャー開発「マリノア」へのマリーナ・ホテル事業や、広島エアポートビレッジ事業など各プロジェクトからの撤退を決定する一方、住宅・マンション事業に特化した事業再構築を進めていた。またこの間、(株)西武百貨店などグループ各社への第3者割当増資や資産売却を進める一方、メーンバンクの第一勧銀をはじめ取引金融機関主導で金利減免・返済繰り延べを柱とする再建計画を策定するなど、グループおよび金融機関からの全面支援で業況改善を目指していた。
ところが、99年同期には年売上高が約656億円とさらに落ち込み、当期損失約1583億円を計上、債務超過額は約2990億円まで拡大していた。このため、金利減免措置の期限である2000年3月を前に企業存続を断念し、以降は清算処理を前提として取引金融機関へ約3000億円の債務免除を要請するとともに、セゾングループで1400億円規模を負担する交渉が進められていた。この間の2000年同期の債務超過額は、当社グループ全体で約4666億円まで膨張していた。
その後、西武百貨店が保有株式の売却や店舗の証券化などで資金を捻出し、グループ基幹5社で約850億円を負担するほか、以前代表取締役を務めていた堤清二氏も私財を提供し経営責任を明確化することで、取引金融機関など債権者の合意を得られ、ついに今回の措置となった。
負債は約4200億円が見込まれ、リゾート開発の(株)イ・アイ・イーインターナショナル(負債4764億円、東京都、6月破産)に次ぐ今年5番目の大型倒産となる。