レポート

フト-産業株式会社

2000/07/17

TDB企業コード:090017593 北海道苫小牧市 生コンクリート販売、不動産賃貸 続報 自己破産申請 負債115億9964万円

フトー産業(株)(資本金2000万円、北海道苫小牧市明野新町1―1―7、代表鈴木篤氏)は、北海道(苫小牧)で2回目不渡りを出し、99年12月9日に銀行取引停止となっていたが、7月17日、札幌地裁苫小牧支部へ自己破産を申請した。
 申請代理人は高田照市弁護士(札幌市中央区南2条西5丁目、電話011-261-5566)。
同社は、1968年(昭和43年)8月に苫小牧埠頭(株)(苫小牧市、港湾・倉庫業)の商事部門として共立産業(株)の商号で設立され、68年9月に埠頭商事(株)へ、75年5月には現商号へ変更した。
当初は苫小牧埠頭(株)の石油配分基地の管理収入が主体であったが、親会社の設備拡充に伴って各種資材の購入を手がけるなど業容を拡大。生コン・鋼材コンクリートパイル・セメント・砂利など土木建築資材を主力に、屋内外文字放送広告機器販売、不動産賃貸、車両販売・リース、コンビニ経営、酒・たばこ類卸と営業内容は多岐に渡り、ピーク時の96年3月期には年売上高約69億900万円をあげていた。
さらに、96年同期には東京都中央区銀座の賃貸ビルを購入するなど積極的な不動産投資をおこなったものの、投資資金を金融機関からの借り入れに依存していたため金利負担が収益を圧迫、多忙な資金繰りとなっていた。加えて、建設不況の長期化で公共事業の抑制や民間設備投資が冷え込み、99年同期の年売上高は約60億5000万円まで落ち込み、約4200万円の経常損失を余儀なくされていた。
こうしたなか、関係会社で屋外広告業の(株)ジャパン・エージェンシー(負債約10億円、苫小牧市、99年11月破産)が倒産したことから、約7億円の焦げ付きが発生するとともに信用不安が拡大し、99年12月には2回目不渡りを出し銀行取引停止となっていた。
負債は約115億9964万円。