レポート

株式会社オサダ

2000/07/17

TDB企業コード:840040648 佐賀県武雄市 ディスカウントストア経営 民事再生手続き開始を申請 負債350億円


(株)オサダ(資本金5億8360万円、佐賀県武雄市武雄町武雄3950-1、長田龍夫社長、従業員530人)は、7月17日に佐賀地裁武雄支部へ民事再生手続き開始を申請した。
申請代理人は牟田清敬弁護士(佐賀市中央本町3-1、電話0952-22-4489)ほか4名。
同社は1964年(昭和39年)10月、日用雑貨品の販売を目的に創業され、72年(昭和47年)4月法人に改組。家庭用金物や日用雑貨を中心に、荒物やインテリア用品、家電品のほか、食品、衣料品など多岐に渡る商品を取り扱う生活関連のディスカウントストア経営業者で、創業以来、北九州地区を中心に積極的に多店舗化を進めていた。
台湾や中国などからの直輸入で品揃えを多様化するほか、92年12月には金融機関などからの出資を得て財務基盤も強化したことで信用力が向上。95年2月期には年売上高が約275億9800万円だったものが、99年同期には約545億円まで伸長し、県内トップクラスの業容を誇っていた。
しかし、その後は消費不振の影響で売り上げが落ち込み、2000年同期の年売上高は約492億2400万円まで減少。98年10月以降は各店舗を「激安ランド宝島」としてリニューアルオープンするなど、店舗改装を進め集客力向上に努める一方、仕入れ原価の見直しなどリストラを進めていたものの、これまでの積極的な店舗展開にともなう借り入れ負担は重く、ここへきて資金調達余力も限界となったことから、自主再建を断念し、今回の措置に踏み切った。
負債は約350億円で、佐賀県内では合板製造のバンボード(株)(負債110億円、佐賀市、77年3月更生法)を抜いて戦後最大の倒産となった。
なお、7月20日午後2時より、「唐津市民会館」(佐賀県唐津市)において債権者集会を開催する予定である。