レポート株式会社ファミリーフーズなど2社

2006/01/26

TDB企業コード:582327263 大阪府吹田市 レストラン経営 民事再生法を申請 負債130億円

「大阪」 (株)ファミリーフーズ(資本金3000万円、吹田市豊津町9-22、登記面=大阪市北区曽根崎2-3-1、代表綾城高志氏、従業員66人)と、グループの(株)キョウサン(資本金8000万円、吹田市豊津町9-22、代表西村菊枝氏ほか1名、従業員170人)の2社は、1月25日に大阪地裁へ民事再生法を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は中塚賀晴弁護士(大阪市北区西天満4-3-4、電話06-6316-8691)。

 (株)ファミリーフーズは、1982年(昭和57年)6月に設立。2004年10月に旧会社の(株)ファミリーフーズ(1978年(昭和53年)7月設立)の営業権を継承すると同時に現商号へ変更した。

 旧・ファミリーフーズは、関西地区では相応の知名度を誇る外食レストランチェーンとして、大阪府下を中心に新規出店して事業を拡大し、92年3月期には年売上高約77億4800万円を計上していたが、相次ぐ新興外食チェーンの台頭、BSE問題の発生などから、2004年同期の年売上高は約33億円にまで減少。この間、ファミレス部門の撤退、事業多角化計画の頓挫により大幅な損失が発生していた。また、設備資金に充てた金融債務も膨らむなど財務内容が悪化したことから、2004年10月にはグループ内での事業再編を行い、営業譲渡し同年12月に解散していた。

 当社は、2004年10月の事業継承後は焼肉レストラン「大同門」の直営店(16店舗)、「やきにく家」のFC店(9店舗)の運営を手がけていたが業況は回復せず、資金調達が困難な状態となっていた。

 (株)キョウサンは、1983年(昭和58年)5月に設立。パチンコ・スロット店の運営を主体に、うどん・そば店、プールバー、カフェなど飲食店の経営も手がけ、特に13店舗を展開するパチンコホール「OK牧場」は一定の知名度を有し、2005年3月期には年収入高約341億円を計上していた。

 しかし、金融債務の増大に加え、2004年のグループ会社の再編に伴い関係会社の債務保証を引き受ける形となっていた。こうしたなか、(株)ファミリーフーズの資金繰りが悪化に伴い、その履行を求められる事態となり、同社に連鎖した。

 申請時の負債は、ファミリーフーズが約25億円、キョウサンが保証債務を含め約105億円で、2社合計で約130億円。