レポート

ムツミハウス株式会社

2005/06/28

TDB企業コード:580058489 大阪府吹田市 住宅建売 旧商号=髙杉開発株式会社 破産手続き開始決定受ける 負債453億円

「大阪」 ムツミハウス(株)(資本金1億2150万円、大阪府吹田市江の木町1-1、春日健司社長、従業員5人)は、6月13日に大阪地裁へ自己破産を申請し、同月27日に同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は阿多博文弁護士(大阪市中央区高麗橋3-1-14、電話06-4707-6206)。

 当社は、1963年(昭和38年)7月創業、66年(昭和41年)6月に髙杉開発興業(株)の商号で法人改組。67年(昭和42年)5月に髙杉開発(株)へ商号変更し、さらに2005年5月に現商号とした。

 近畿地区を中心とするほか、中国地区や九州地区を営業エリアに、住宅建築・販売、不動産総合管理、マンション企画販売、土木工事、宅地造成および販売などを手がけ、ピーク時の96年5月期には年売上高約527億8500万円をあげていた。

 地場の大手建売住宅販売業者で、過去には当社を核にタカスギグループを形成、積極的なテレビCMを行うなど近畿地区では高い知名度を有していた。

 しかし、バブル期に銀行や旧住専、ノンバンクなどからの金融債務が増加して経営の重荷となっていた。このため、取引金融機関との協議により物件の処分を進める一方、関連事業を分社化するなど経営の立て直しを模索していた。

 こうしたなか、地価の続落で借入金の削減が計画通りに進展せず、2004年同期の年売上高も約5900万円にまで激減し、大幅な債務超過となっていた。このため債権者から債務の一部免除を受けるなど債権者と再建策を協議していたが業況は好転せず、先行きの見通し難から今回の措置となった。

 負債は約453億円。

 なお、当社以外のタカスギグループ各社は今回の手続きとは無関係であり、経営は通常通り行われている。