レポート

株式会社樋口組

2005/05/20

TDB企業コード:580366413 大阪府大東市 土木工事 民事再生法を申請 負債159億円

「大阪」 (株)樋口組(資本金1億5000万円、大東市龍間308-20、代表樋口吾一氏ほか1名、従業員77人)は、5月19日に大阪地裁へ民事再生法を申請し、同日保全命令を受けた。

 申請代理人は野上昌樹弁護士(大阪市北区堂島1-1-5、電話06-6341-7432)。なお、監督委員には阿多博文弁護士(大阪市中央区高麗橋3-1-14、電話06-4707-6206)が選任されている。

 当社は、1948年(昭和23年)創業、60年(昭和35年)5月に法人改組された土木工事業者。官公庁向けの橋梁・河川・道路工事を主力に手がけ、80年代中頃からは建築工事分野にも進出。

 近時の工事内訳は、土木工事80%、建築工事20%の比率で、受注形態は下請65%、官公庁元請25%、民間元請10%となっていた。95年4月期には公共工事受注を基盤に、関係会社のゴルフ場造成工事などの大口受注が寄与し、年売上高約324億8200万円を計上していた。

 96年同期も阪神大震災関連の解体・修理工事等で年売上高約247億4500万円を計上していたが、以降は民間建築の需要減少で減収が続き、2004年同期には年売上高約75億9900万円にまで落ち込んでいた。

 この間、オーナー一族が出資し、役員も兼務している阪奈土地建設(株)(大東市)に、約150億円が流出し固定化。当社単体では一定の収益をあげていたものの、2004年9月には、準主力行が外資系サービサーに貸出債権を譲渡するなど、グループ全体に対する金融機関の支援も限界に達していた。

 申請時の負債は金融債務を中心に約159億円。