レポート有限会社浅田農産など3社

2005/01/25

TDB企業コード:540122281 兵庫県姫路市 採卵養鶏業 鳥インフルエンザ関連 自己破産を申請 負債26億4800万円

「兵庫」 2004年に鳥インフルエンザの無届け事件で話題となった(有)浅田農産(資本金1000万円、兵庫県姫路市豊富町神谷2501-1、登記面=兵庫県姫路市豊富町神谷2238、取締役浅田秀明氏)は、1月24日に神戸地裁姫路支部へ自己破産を申請した。

 申請代理人は中野二郎弁護士(姫路市三左衛門堀西の町133、電話0792-26-1000)ほか1名。

 (有)浅田農産は、1957年(昭和32年)4月に創業、73年(昭和48年)6月に法人改組した採卵養鶏業者。兵庫県内のほか京都、岡山に5農場を持ち、養鶏は赤鶏種であるハイライン・ブラウンが大半で、採卵は白色卵60%、赤色卵「高原の蘭」40%の比率で、2003年6月期は年売上高約32億6300万円を計上していた。

 しかし、2004年2月に船井農場(京都府船井郡丹波町)で鳥インフルエンザが発生し、この件に関して公表せず家畜保健衛生所へ無届けであったことから、家畜伝染病予防法(届け出義務)違反罪で浅田社長が懲役1年、執行猶予3年の判決を受けるなど、業界に大きな衝撃を与え、当社の信用も大きく失墜していた。

 また、出荷停止処分を受けるなど営業ストップを余儀なくされ、農場を閉鎖(一部は売却)、昨年中に全従業員を解雇していた。

 関係会社で(有)浅田農産の販売窓口であった(株)アサダエッグセンター(資本金3000万円、兵庫県姫路市豊富町神谷1808-1、代表浅田秀明氏)および採卵養鶏業を手がけていた(有)久米テクノファーム(資本金1000万円、兵庫県姫路市豊富町神谷1808-1、取締役石原裕士氏)も、同日神戸地裁姫路支部へ自己破産を申請している。

 負債は(有)浅田農産が約17億2600万円、(株)アサダエッグセンターが約11億8200万円、(有)久米テクノファームが約4億1500万円であるが、相互に保証をしているため3社合計の負債は約26億4800万円。