レポート

アラスカパルプ株式会社

2004/07/26

TDB企業コード:985002601 東京都千代田区 パルプ・木材チップ輸入 特別清算開始決定受ける 負債844億円

「東京」 アラスカパルプ(株)(資本金131億9000万円、千代田区丸の内3-4-1、清算人坂井秀行弁護士)は、6月29日開催の株主総会で解散を決議し、東京地裁へ特別清算を申請、7月13日に同地裁から特別清算開始決定を受けていたことが判明した。

 当社は、1953年(昭和28年)8月、日本のパルプ木材事業の将来を考慮し、パルプ木材の需給関係者が中心となって、アラスカでの森林資源開発を目的に設立された。出資者は国内の合繊メーカー、総合商社などの民間企業であるが、発足当時から日米両国から経済的支援を受けるなど、準国策会社的な側面が強く、戦後の日米両国の経済協力の先駆的ケースともいわれた。

 事業内容は、現地の国有林から原木を買い取る50年間の長期契約を結び、アラスカで製材・パルプ生産を行い、60年には第一船が入港しパルプ輸入が開始され、81年3月期には年売上高約347億円をあげていた。

 しかし、パルプ業界の構造不況の影響から経営状態は悪化し、83年には株主の協力による61億9000万円の第三者割当増資を骨子とする再建計画が策定され、また、88年にも大株主による債務の肩代わりを骨子とする新再建策がまとめられるなど、株主主体での経営合理化を進めてきた。

 こうしたなか、米国での環境保護運動が高まり、90年には米国の国有林保護法が成立し、原木の伐採地域を限定するなどの規制策が打ち出されたため、当社の事業もコスト面で厳しい状況となっていた。このため、93年10月にはアラスカ州シトカ市のパルプ工場の操業を休止、94年12月には同州ランゲル市の製材工場も操業停止となるなど、近年は実質的な営業は停止状態が続いていた。

 この間、50ヵ年の契約途中での米国側の契約違反をめぐって損害賠償の訴訟も起きていたが、これが決着したことで当社については清算されることになった。

 2004年6月の会社解散時点での負債は約844億円(保証債務を含む)。