レポート株式会社ディー・エイチほか3社

2000/05/26

TDB企業コード:984359571 東京都品川区 ホテル経営 第一ホテルグループ 会社更生法適用を申請 負債222億円

東証1部上場のホテル経営業者、(株)第一ホテル(東京都)のグループ会社、(株)ディー・エイチ(資本金40億4500万円、東京都品川区東品川2-3-15、根橋剛社長、従業員239人)は、5月26日、東京地裁へ会社更生法適用を申請した。
申請代理人は片山英二弁護士(東京都中央区八重洲2-8-7、電話03-3273-2600)。
同社は、1990年(平成2年)5月に(株)第一ホテル、(株)第一ホテルエンタープライズが出資する形で、ホテル業を目的に(株)第一ホテルシーフォートの商号で設立された。92年7月に品川区「天王州アイル」においてホテル「第一ホテル東京シーフォート」をオープンし、97年8月期には年収入高約29億9100万円を計上していた。
その後、98年3月に(株)吉祥寺第一ホテル、(株)澤田屋を吸収・合併(同時に現商号へ変更)したことで、「吉祥寺第一ホテル」など3ホテルを所有することとなり、98年3月期(決算期変更、7ヵ月決算)の年収入高は約19億5000万円となっていた。
しかし、毎期欠損を計上するなど厳しい経営状態が続くなか、メーンバンクだった日本長期信用銀行が98年10月に一時国有化され、資金調達は限界に達していた。加えて、東証1部上場でグループ中核のホテル経営業者(株)第一ホテルが5月26日に東京地裁へ会社更生法適用を申請(負債約1152億円)したことで、グループ各社も連鎖する形で今回の措置となった。
また、同グループで「東京第一ホテル福岡」を経営する(株)東京第一ホテル福岡店(資本金2億円、福岡市博多区中洲5-2-18、青田将人社長)、「大分第一ホテル」を経営する(株)大分第一ホテル(資本金4億5000万円、大分市府内町1―1―1、同社長)、ホテル運営コンサルティング業の第一ホテルシステム(株)(資本金5000万円、東京都港区新橋1-1-1、同社長)の3社も、5月26日付で東京地裁へ会社更生法適用を申請した。
負債は、(株)ディー・エイチが約178億円、(株)東京第一ホテル福岡店が約28億円、(株)大分第一ホテルが約14億円、第一ホテルシステム(株)が約2億円で、4社合計では約222億円。
なお、同グループで食品の製造販売を手がけていた第一ホテル食品(株)(資本金2億5000万円、東京都千代田区内幸町1-3-5、榎政哉社長)も、近日中に東京地裁へ自己破産を申請する予定。