レポート

柏栄興産株式会社

2000/05/24

TDB企業コード:581120131 兵庫県加東郡 ゴルフ場経営 初の第3者による民事再生手続き開始申し立て 民事再生手続き開始を申し立てられる 負債250億円

柏栄興産(株)(資本金4000万円、兵庫県加東郡社町上久米字北山1763-90、柏木峻社長、従業員48人)は、5月24日、一部ゴルフ会員権所有者らにより神戸地裁へ民事再生手続き開始を申し立てられ、同日受理された。事件番号は平成12年(再)2号。
申請代理人は阿部幸孝弁護士(大阪市北区西天満5-2-18、電話06-6364-3924)。
同社は、1986年(昭和61年)4月にゴルフ場の運営、管理を目的に設立。約120億円を投じて88年1月、現所において「BE GENTLE」をコンセプトとする高級ゴルフ場「サンロイヤルゴルフクラブ」(18H)をオープンした。同ゴルフ場は中国自動車道吉川I.C.から近く立地に恵まれ、近畿一円の法人・個人を対象に約900名の会員を獲得していた。
しかし、バブル崩壊後はビジター客を中心に入場者数が減少し、95年2月期の年収入高は約7億8700万円と低迷。固定費を吸収できず、約7億1600万円の大幅欠損計上を余儀なくされていた。
加えて、預託金の返還要求が相次ぐなか、資産差押さえを逃れるために約14億7000万円の売り上げを別口座に隠匿したとして、97年7月に強制執行妨害の疑いで代表ら3名が逮捕され、信用不安も拡大していた。
このため、97年11月からコースの管理業務を外注利用へ切り替える一方、従業員の削減などリストラを進めてきたものの、この間の95年3月に筆頭株主かつ大口借入先だったノンバンクの島之内土地建物(株)(負債2725億円、商法整理)が倒産したほか、メーンバンクだったなみはや銀行も99年8月に経営が破綻し、同行からの借入金が整理回収機構(RCC)へ移管されるなど、資金調達は限界となっていた。さらに、この間の99年同期の年収入高は約5億4000万円まで落ち込み、連続大幅欠損計上を余儀なくされていた。
加えて、2000年3月に現代表が死去したものの、後任代表の選出もおこなわれない状況となるなか、ゴルフ会員権所有者有志によって「サンロイヤルゴルフクラブ会員の権利を守る会」(約480名)が結成され、ゴルフ場のプレー権維持を目的に、同会メンバー8名が同社の民事再生手続き開始を申し立てた。
負債は、預託金約160億円を含め250億円を超える模様だが、現時点では確定していない。なお、第3者による民事再生手続き開始申し立ては同法施行後初のケースである。