レポート

森興株式会社

2003/12/25

TDB企業コード:580252403 大阪府大阪市中央区 不動産賃貸、損害保険代理 特別清算開始決定受ける 負債40億円

「大阪」 森興(株)(資本金1億円、大阪市中央区道修町4-5-17、清算人越村公一氏)は、9月19日開催の臨時株主総会で解散を決議し、12月8日に大阪地裁へ特別清算を申請、同日手続き開始決定を受けていたことが判明した。

 申請代理人は池口毅弁護士(大阪市北区堂島浜1-2-6、電話06-6344-1550)。

 当社は、1965年(昭和40年)10月に大証2部上場ゼネコンの(株)森組の不動産管理会社として設立、同社の大株主(2003年3月末時点で第7位、現在は譲渡され資本関係は解消、また森組からの出資は無い)となっていた。グループ会社およびオーナー一族の不動産賃貸、保険業務を手がける一方、奈良県吉野郡においてゴルフ場「吉野カントリークラブ」を開発(運営、会員権募集は別会社にて実施)、89年9月期には年売上高約35億3200万円を計上していた。

 最近では賃貸物件の購入で借入金が増加し財務面の負担となっていたうえ、その後の不況の長期化で不動産部門や建材部門の業績が大きく落ち込み、2003年同期は年収入高約1億5000万円まで減少。また所有不動産の含み損が拡大していた。この間、不動産の売却などで借入金の圧縮を進めていたが、ゴルフ場関連事業の再生、また主な債権者の対税上の問題から今回の特別清算申請となった。

 申請時の負債は約40億円。

 なお、吉野カントリークラブは森観光開発(株)により従来どおり営業継続中。