レポート株式会社アール・エス・ティー

2003/05/08

TDB企業コード:260137362 東京都中央区 金融、不動産賃貸 破産宣告受ける 負債2124億円

「東京」 (株)アール・エス・ティー(資本金2億4000万円、中央区新富1-5-5、代表古茶範雄氏)は、4月30日に東京地裁へ自己破産を申請し、5月6日に同地裁から破産宣告を受けた。

 破産管財人は松田耕治弁護士(千代田区丸の内2-2-2、電話03-6212-5500)。

 当社は、1967年(昭和42年)11月に金融業を目的に創業され、1970年(昭和45年)6月に藤和商事(株)の商号で法人改組、85年8月に(株)トーショーに商号変更された。不動産担保貸付けを主体とする金融業者で、千葉県、東京都を中心に不動産事業も展開し、91年3月期には年収入高約301億1200万円をあげ、関係会社数社でグループを形成していた。

 大手ノンバンクの日本モーゲージ(株)と深い関係を築くほか、バブル期には都銀、ノンバンク(住専を含む)を中心に活発な資金調達を行い、一時は2700億円を超える金融債務を抱えていた。しかし、バブル経済崩壊後は、不動産価格の著しい下落により、多くの物件が担保割れとなるなど業況悪化が続き、94年頃からは新規貸付け業務は行われなくなっていた。

 こうした中、日本モーゲージ(株)が94年10月に特別清算を申請(負債5184億9200万円)したことで、当社の動向も注目されていたが、その後は借入金の大半は整理回収機構(RCC)および外資系サービサーなどへ移管され、当社は社有不動産の売却と賃貸収入のみの内容となっていた。

 負債は約2124億円。

 なお、当社は2001年6月に(株)トーショーから(株)アール・エス・ティーに商号変更されている。