レポート

株式会社レオマ

2003/05/01

TDB企業コード:710220992 大阪府大阪市北区 レジャーランド「レオマワールド(休園中)」運営 民事再生法を申請 負債1394億円

「大阪」 (株)レオマ(資本金16億円、大阪市北区神山町1-5、代表大西進氏ほか1名、従業員8人)は、4月28日に大阪地裁へ民事再生法を申請し、30日に保全命令を受けた。

 申請代理人は宮﨑誠弁護士(大阪市北区堂島1-1-5、電話06-6341-7404)ほか。

 当社は、1986年(昭和61年)7月に国内ゴルフ場運営の最大手、日本ゴルフ振興(株)(同所、2003年2月民事再生法申請、負債3322億円)の100%出資及び役員派遣を受けて設立された。瀬戸大橋開通による行楽客の拡大を見込み、当初のゴルフ場の開設構想を変更してレジャーランドの経営を目的とし、91年4月に香川県綾歌郡綾歌町の約69ヘクタールの土地に四国地区随一のレジャーランド「レオマワールド」をオープンした。また、同年7月には「レオマリゾートホテル」、さらに世界的な絵画や陶芸品を展示した「大西美術館」を開設した。

 「レオマワールド」は、人気アトラクションを集めた「マジカルストリート」エリア、遊園地エリアの「キンダーガーデン」、美術館とアジア各地をイメージしたエリアの「オリエンタルトリップ」などに加え、巨大なリゾートホテルである「レオマリゾートホテル」を併設するなどで注目を集め、初年度(91年)の入場者数は12月までの9ヵ月間で239万人に達し、ピーク時の94年12月期には年収入高約100億円を計上していた。

 しかし、バブル崩壊以降の景気低迷や団体客の減少などの影響を受けて、入場者数は年々減少を続け、99年の入場者数はピーク時の半分以下である105万人にまで落ち込んでいた。このため、99年同期の年収入高は約51億2200万円とピーク時から半減していたうえ約23億7700万円の当期損失を余儀なくされていた。また、各施設の建設資金及び運営維持費に充当する目的で金融機関からの借入金が膨らんだことに加え、親会社の日本ゴルフ振興からの金融支援も増大し、最終的には1000億円規模の金融債務を抱えていた。財務内容も債務超過に転落し、当社は日本ゴルフ振興グループの最大の懸案事項となっていた。

 このため、2000年8月末をもって「レオマワールド」の閉園を決定。以降は、地元自治体からの事業継続要請などを受けて、遊園設備、ホテルともメンテナンスを行う一方で事業譲渡先を募集していた。しかし、グループ中核の日本ゴルフ振興が2003年2月に民事再生法を申請したことから、当社についても民事再生法の手続きによって新たなスポンサーを探し、早期の営業再開を目指すこととなった。

 負債は保証債務を含め約1394億円。