レポート株式会社ヤジマ

「東京」　（株）ヤジマ（資本金8400万円、小金井市本町4-1-3、代表矢島太一氏、従業員172人）は、4月18日に東京地裁へ民事再生法を申請した。

　申請代理人は、松田純一弁護士（中央区京橋3-1-3、電話03-6202-9155）。

　当社は、1966年（昭和41年）5月設立のシステムキッチン等厨房機器類製造販売業者で、主力商品であるシステムキッチン「YAJIMA」のほか、低温サウナ「ヘルスメイト」、人工温泉システム（24時間風呂）「温泉お風呂」、「シンク」などを手がけ、大手ハウスメーカーやマンションデペロッパーを主な得意先とし、97年4月期の年売上高は約155億6400万円を計上していた。

　大手ハウスメーカーとの共同開発によるシステムキッチンが過去2回グッドデザイン賞を受けるなど品質やデザインには定評があり、システムキッチン「YAJIMA」の知名度も相応に有していたが、個人消費低迷の影響を受け主力得意先からの受注は減少、近年は売り上げ減少を余儀なくされ、2002年同期の年売上高は約60億9100万円にまでダウンしていた。さらに、長野県や山梨県への工場などへの積極的な設備投資から借入水準が高まっていたうえ、グループの資産管理会社に対する保証債務が約20億円にまで膨らみ、資金繰りは悪化していた。

　このため、工場や配送センターの売却・統合を進め、借入圧縮に努めていたが、先行きの見通しが立たなくなり、自主再建を断念した。

　負債は保証債務を含め約80億円。